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2018年3月20日(火曜日)

3月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 16時24分26秒

 法律相談の当番で、役所に行った。

 10時から15時まで、相談者一人あたり30分で8人の予約で埋まっている。離婚、相続、貸金、境界、近隣の騒音、いろいろな相談が持ち込まれる。相談料は無料なので、気軽に利用されるのだろう。

 11時半予約の女性は、3才くらいの男の子を連れて来たが、その子が廊下でギャアギャア泣いている。何かトラウマがあるのか狭所恐怖症なのか「嫌だ、嫌だ」と泣き叫んで相談室に入ろうとしない。困ったママが、「すぐ終わるから、部屋の外で待っていて」と言ってなだめているが、まるで聞く耳持たず、庁舎が割れんばかりの大声で泣き止まない。

 私が、この人の相談は今日は無理だろう、また出直して来てもらうしかないと思っていたところ、役所の若い女性職員が何かおもちゃを持って来て、「坊や、お姉ちゃんと遊ぼう」と話しかけている。母親に、お昼はもう食べたか、何かアレルギーはないか、ジュース位与えてもいいか等細かく聞いて、男の子をどこかに連れ出してくれた。
 おかげで母親は安心して、30分相談をすることができ、私もホッとした。

 若い女性職員のとっさの対応に感心した。


2018年3月10日(土曜日)

3月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 16時22分17秒

 A男の相談は、家を出て行った妻から生活費を請求されているというものだった。

 A男の妻は無収入、妻の実家が所有する借家の空いている所に愛犬と一緒に住んでいる。A男の収入から算定すると月8万円〜10万円ということになるので、妻宛に中間値の9万円を毎月送金する旨の手紙を出した。

 妻から返事が来た。
 「私の分は9万円で了承します。その他愛犬にかかる費用として、餌代、病気になった時の治療費、美容院でトリミングをする費用、私が散歩に連れて行けない時に犬を散歩させてもらう代行の費用等、月に少なくとも5万円かかるので、それを上乗せしてほしい」という内容だった。
 それは認められないとこちらが言っても、妻は納得しない。
 仕方がないから、妻に対し、「あなたから家庭裁判所に婚姻費用分担調停を申し立てて下さい。裁判所に決めてもらいましょう」と言ったところ、妻から調停の申立がなされた。

 調停で話し合いがなされ、こちらは月10万円まで譲歩したが、妻は頑として15万円を譲らず、結局審判になった。

 審判で認められた金額は9万円。妻が主張した犬にかかる費用は、一切認められなかった。
 これがどうしても生活に必要とされる盲導犬や介助犬の場合だったら、話は別かもしれない。また、病気でどうしても必要な治療費などが、生活費に上乗せされる場合はあるかもしれない。しかし、愛犬に贅沢にかける費用は認められないのが通例だ。

 妻は、審判の内容に納得せずに、異議申立をするだろうか。


2018年2月20日(火曜日)

2月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 13時55分57秒

 堀川惠子という作者の「戦禍に生きた演劇人たち」という小説を読んだ。

 小説といっても、資料に基づいて、大正デモクラシーといわれた時代から一転、治安維持法ができて「舞台はイデオロギーによって変節させられ、国家によって自由を奪われ、俳優は警察に連行され、演出家は拷問を受け、作家が警察署の中で殴り殺される。
わずか70数年前にあった、この国の姿」を描いている。

 小林多喜二の虐殺はよく知られているが、これを世界に向けて発表したのが、築地小劇場の設立に私財を投げ打って乗り出した土方与志という伯爵。彼も、爵位を剥奪され、特高(特別高等警察)に逮捕され、懲役5年の実刑に処せられた。

 また、昭和14年には「映画法」が成立し、厳しい検閲のもと国内の映画は1本の例外もなく、「肉弾挺身隊」、「かくて神風は吹く」、「野戦軍楽団」などの戦争一色の作品となった。

 こんな時代が二度と来ませんように。


2018年2月10日(土曜日)

2月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 13時54分10秒

 弁護士は、法律問題を抱えている依頼者のために代弁するだけではなく、対立状態にある当事者間のトラブルを、上手に解決する役目も負っていると私は自負している。しかし、弁護士をつけたというだけで怒る人もいる。

 A子の夫もそうだ

 A子の代理人として、A子がなぜ別居に踏み切ったのか、なぜ離婚したいのか、離婚に際しての望みは「これこれ」と、丁寧に、しかも、低姿勢に書いて夫宛に出したつもりなのに、A子は、夫から「夫婦の問題なのに、弁護士を立てるとは何事だ」と叱られた。いつも何かというと怒鳴りつける夫に、A子は、自分からは何にも言うことができず、それで今回弁護士を頼むことにしたのだ。

 結局、夫は離婚に同意した。

 A子ら夫婦には共有名義の不動産がたくさんあり、それを貸して賃料を得ていたり、障害を持つ子の将来のためにと掛けていた保険、A子が結婚する時に親が持たせてくれたいわゆる持参金、A子の夫の親が代表者である株式会社の株の保有等々、面倒な財産問題が山ほどあったので、夫も自ら弁護士を委任し、弁護士同士で話し合って裁判にすることなしに妥当な解決が出来た。

 最後は、A子からだけでなく、夫からも、「弁護士を依頼して良かった」という感謝の言葉が述べられた。

 B夫が私に依頼したのは、アクセサリー販売店の営業が破綻に瀕し、到底営業を続けられないので店を閉めたい、それで今ある資産を債権者に支払うつもりだが、満額は払えず、半分くらいの支払にしかならないが、裁判所の破産手続によらずに債権者に納得してもらえることはできないかということだった。

 そこで私は、十数人の債権者に、懇切丁寧にB夫の現状と今後の方針を説明する文書と、B夫の店の帳簿・台帳・資産説明書等資料もつけて手紙を出した。

 そうしたところ、たいていの債権者は、渋々納得して同意してくれたが、内1人の債権者が、怒ってB夫の所に怒鳴り込んだ。「本人が平謝りに謝りに来れば、話を聞いてもやるのに、偉そうに弁護士をつけるとは何事だ。オレは、あくまでもお前と直談判だ」と言ったそうだ。

 仕方がない自己破産の申立をして裁判所の手続にするしかないかと思っていたところ、他の債権者の説得もあって、その債権者も納得してくれ、最終的には、任意弁済で決着した。

 どうか、弁護士をつけたということだけで、腹を立てないでほしい。


2018年1月20日(土曜日)

1月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 17時30分38秒

 夫が、上海でのシンポジウムに出席するのにくっついて行った。

 上海訪問は、今回で3回目。

 1回目は40年前、未だ1〜2階建の家が多く、道路には自転車がひしめいていた。

 2回目は20年前、甫東などに高層建築ができつつあった。

 3回目の今回、1100階建、400数十メートルのいろいろな形のしゃれたビルが林立し、夜ともなると、それらがまばゆいばかりのネオンで鮮やかに浮かび上がり、街は自動車であふれかえっている。街の人々は、皆おしゃれな洋服に身を包み、にこやかにしゃべったり食べたり、いかにも幸せそうだ。

 街を案内してくれた上海に住む弁護士に、急速の発展ぶりを称賛すると、彼は首を横に振り、貧富の差が激しく、特に農村は発展の恩恵はほとんど受けていないと言う。
 四川の地震でも、本来なら一番強靱に造られなければならないはずの小学校の建築が脆弱で、多くの子どもたちの被害を出したのに比べ、政府高官の住居の被害は少なかったという。

 旧人民公社跡を案内してもらった時も、毛沢東の若い頃の写真を示して「いい顔をしていたでしょう。それがだんだん権力を握るようになってから、嫌な顔になっていった。習近平も、今自分の写真を街や家のあちこちに掲げるようにしているが、これは良くないことだ。この後5年はうまくやると思うが、その後もっと習近平の地位が続くようであれば、心配なことだ」と言っていた。

 そんな意見を述べることができるということは、少なくとも北朝鮮やスターリン時代とは違う。
 しかし、日本で報道されているようなノーベル賞作家の劉暁波の妻の軟禁、人権派弁護士の令状なしの逮捕などというようなことが本当だとすると恐怖を感じる。

 私たち日本人も表面の華やかさではなく、恐怖政治が少しずつ影をひそめながらやってくることに、敏感に警戒心を持たなければと思う。


2018年1月10日(水曜日)

1月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 17時27分13秒

 私は、自分が尊厳死協会に入ってリヴィングウィルを書いているだけではなく、周りの友人にもリビィングウィルを書いておくことを勧めている。そうすることによって、意識がなくなって回復する見込みのない症状なのに、管だらけでいつまでも生かされることを、元気なうちに拒否しておくのだ。

 しかし、日本では尊厳死に関する法律が未だできていない。

 だから医師は、延命治療をしないことをためらう。万が一、何も治療しないことによって、殺人罪や過失致死罪に問われることになったら大変だからだ。

 この度、韓国で延命措置を差し控え、中止を認めた尊厳死法が制定された。
 10の韓国医療機関で、臨終を迎える患者に対する心肺蘇生法などの延命治療を拒否したり、中止したりすることができるようになる。無意味な延命治療に苦しむのではなく、「尊厳死」を選択できるようになるのだ。

 そもそも、立法化の大きなきっかけとなったのは、セブランス病院事件と呼ばれた医療裁判だった。同病院に入院した「キムおばあさん」が持続的植物状態となり、家族は「おばあさんは常々『延命医療はイヤ』と言っていた」と訴えて、医師に人工呼吸器を外すように求めたが、同意を得られず、裁判を起こした事件だった。全国的な関心が集まり、尊厳死が社会問題となった。2009年に最高裁で、取り外しを認める「尊厳死判決」が確定し、法制化が政府の課題となった。

 この事件がなければ、今回の立法もなかっただろう。

 日本でも一日も早く尊厳死を認める法律ができることを望む。


2017年12月20日(水曜日)

12月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 11時10分04秒

 75才のA男は、妻を亡くした後、結婚相談所の紹介で10才下のB子と結婚した。ところが、その1ヶ月後、A男が私の事務所に離婚したいと相談に来た。

 当初A男は、若い女性を妻にしたと喜んでいたが、いざ一緒に生活してみると、時間を問わずゴロゴロ寝ている、放屁はする、手鼻をかむ、大きな声で「ヘークション」とくしゃみはする、ガラガラと大きな音をたててうがいをする。
 とても新妻のすることとは思えないと嫌気がさしたというのである。

 A男が注意したところ、B子は、A男と結婚するまでずっと一人暮らしをして来て、これまでの生活習慣は今さら変えられないと開き直ったらしい。

 A男は、A男の年金もあり、大きな家で安居に暮らしていける幸せを得たB子は、到底離婚に応じる気などなさそうだと言う。

 さて、困った。

 協議離婚できない以上、65才の妻に新妻らしさを求めたが、それが叶えられないという理由で離婚裁判で勝てるとは思えない。
 
 私がそのように言うと、A男は、「息子が『もうその年になって再婚なんかしなくていいじゃないか』と言っていた。本当にその通りだ。息子の意見をもっと真面目に聞いていればよかった」と反省しきり。


2017年12月10日(日曜日)

12月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 11時08分52秒

 仙台弁護士会では、市民を対象にいろいろな行事を行っている。

 憲法講座を開催したり、著名学者をよんで講演会をしたり、共謀罪や安保法制の問題点を理解してもらうため寸劇にしたり。また、そんなお堅いことばかりではなく、スウィングローヤーズという弁護士で作っているジャズバンドが、定禅寺ストリートジャズフェスティバルで演奏する時も、たくさんの市民が聴きに来てくれる。

 平成30年1月29日から2月4日までの間は、弁護士会ウィークと称して
 ・ 郡和子仙台市長と仙台弁護士会会長との対談
 ・ 東松島市での高齢者・障害者の権利擁護についてのシンポジウム
 ・ 気仙沼市で離婚給付とDV・ストーカー問題に関する講演会と相談会
 ・ イオンスーパーセンター加美での無料相談会
 ・ 日替わり分野別無料法律相談
 ・ 動物問題についてのセミナーと相談会
 ・ 死刑問題に関する映画上映
等を企画している。
 きっと皆さまの役に立つ情報が得られると思いますよ。是非来てみて下さい。


2017年11月20日(月曜日)

11月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時43分54秒

 いま日本中の至る所に監視カメラが設置されている。

 これによって、犯人逮捕につながるメリットはあるかもしれない。
 
 アメリカで起きた9・11同時多発テロをきっかけに、アメリカでは、テロとの戦いのために作られた愛国者法を制定したが、日本でもテロや犯罪防止を理由に、監視や警察権力の強化を正当化しようとしている。

 しかし、プライバシー権が脅かされていることは間違いない。
 エレベーターの中で、誰もいないからと安心して化粧直しをしたり、場合によってはスカートをまくってストッキングを上げ直したりしている姿が、カメラに収められているかと思うと、ゾッとする。

 監視カメラは、常時、無数の人々の行動を記録し、被撮影者の知らないところでの再生や確認も可能であり、管理運用や利用の仕方によっては、無数の人々の肖像権やプライバシー権を侵害することになる。
 さらに、顔認証システム機能が濫用されれば、膨大な監視カメラ画像から特定の個人を検索し識別することにより、特定の人の行動を過去に遡って監視することさえ可能となる。
 また、GPS発信装置によれば、個人の稼働履歴がすべて明らかになる。
 このようなものが捜査機関で利用されれば、日本社会は、捜査機関による常時監視が可能な社会になってしまう。

 監視カメラやGPS機能を利用した捜査が、何らの法規制もないまま、捜査機関の判断によって無限定に拡大していけば、プライバシー権が過度に侵害されるおそれがある。
 プライバシー権は、単に「一人にしてもらう権利」にとどまらず、公権力が侵すべきではない私的領域を守る重要な人権なのである。プライバシー権等の侵害の問題は、現在の令状の運用でも発生している。公表された通信傍受の実施状況によれば、無関係通話が傍受実施通話の約83%を占めるとのことである。これらの通話は、本来傍受されるべきではないものだったのである。

 このような問題点を指摘して、日弁連では10月に開催された人権擁護大会で、

 ・ 公権力が、自らまたは民間企業を利用して、あらゆる人々のインターネット上のデータを網羅的に収集・検索する情報監視を禁止すること。

 ・ 監視カメラ映像やGPS位置情報などを取得し、それを捜査等に利用するに際して、これを適正化するため、新たな立法による法規制を行うこと。

という決議案を提案したが、満場一致で可決されたことは言うまでもない。


2017年11月10日(金曜日)

11月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時42分30秒

 A子が、男性(B男)に騙されたと相談に来た。

 A子は、B男が結婚しようと言うので、これまで約1000万円も援助し、さらに、車が欲しいと言うので、B男名義で外車も買ってやった。それなのに、ちっとも結婚の話が進まないので、調査会社を依頼してB男の身辺調査をしたところ、なんとB男は、A子よりはるかに若い女性と同棲していたというのである。

 A子の依頼を受け、早速私は、B男宛に、これまでA子が貢いだ金と車を返せ、さもなければ詐欺罪で告訴する、という通知書を出した。通知書のなかには、「A子とは直接話をしないで、すべて私宛に返事をするように」とも書いたにも関わらず、B男は、A子に電話して、「オレは、もう死ぬしかない」と泣きついた。

 A子は、私の事務所に来て、B男に自殺されたら目覚めが悪いから、告訴はしないでくれと言う。

 もちろんそれがA子の望みなら、告訴しないのは構わないのだが、なんと気が弱い、お人好しの女性だろうと思った。
 
 しかも、A子の貢いだ金は、東日本大震災の賠償でもらった補償金だと言うから、なおさらやり切れない。


2017年10月20日(金曜日)

10月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 17時22分41秒

 仙台弁護士会で弁護士会や各法律事務所の事務職員及び修習生を対象にセクハラアンケートを行った。

 「帰る際に『夜道は危ないから送っていく』と言う」、「飲み会・懇親会に同席するよう言う」については、弁護士からは事務職員とのコミュニケーションをはかる意図であったり、親切心から発したものと考えられ、弁護士の過半数はセクハラだと思わないとの回答だったが、逆に事務職員の過半数はセクハラだと思うと回答している。

 また、「話しかけて来るときにやたらと顔を近づける」をセクハラだと思う女性が84%、男性が69%であった。

 「にやにやしながら凝視をする」については81%の女性、67%の男性がセクハラだと思うと答えている。

 職場のパソコンでヌードなどの画像を見る、性的な話を大声でする、飲み会・懇親会の席でお酌を強要する等は、当然NGとは思っていたが、話しかけ方、見つめ方まで気をつけなければならないとは、うっかりできませんね。


2017年10月10日(火曜日)

10月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 17時21分11秒

 2年前、調停で離婚したA子が、大阪に住む娘家族と同居することになり、仙台を離れるということで、わざわざ事務所に挨拶に来てくれた。

 思い返してみると、A子の夫は、超ケチで、A子に「あれも渡さない」、「これも渡さない」、「慰藉料も財産分与も何も支払わない」と言って頑張り、全く話にならなかった。

 私は、A子に調停ではらちがあかないから、本裁判で主張して判決をもらうよう勧めたが、A子は、夫の嫌がらせにほとほと疲れて、何もいらないから離婚するだけでいいと言って、調停離婚したのだった。

 しかし、A子に残されたのは親思いの娘。
 娘夫婦は、大阪の自宅を改築して、3世代同居仕様に広くし、A子を引き取ることにしたのだ。これから娘や孫たちと一緒に、賑やかで楽しい生活が待っている。

 A子は本当に幸せそうだった。

 それに引きかえ、A子の夫は、離婚後一人で寂しいらしく、娘や孫に手紙やプレゼントを送って何かと接触しようとしているようだが、娘は、「お母さんをあんなにひどい目に遭わせたお父さんとはもう縁を切る」と言って、一切連絡を取ろうとしないというのだ。

 離婚の際には、何を得て何を失うのか、よくよく考えてみることだ。


2017年9月20日(水曜日)

9月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 16時53分06秒

 「平成」も来年限りになろうとしている。今、新しく弁護士なる人たちは、ほとんど平成生まれだ。

 つくづく自分の年を考える。それは、「ワンワンカルテット」を作った時だ。
 私70才、一番若い第1ヴァイオリンの男性34才、その間に46才、58才。いずれも戌年生まれのアマチュアで「ワンワンカルテット」と名付けたのだ。もともと仙台シンフォニエッタというアマチュア弦楽合奏団の仲間で、年の差なんか感じずに一緒に練習し、演奏してきた。それがこんなに年の差があったのか。

 先日、あるバーでワンワンカルテットが演奏した。「涙そうそう」、「私のお気に入り」、「見上げてごらん夜の星を」などの軽い曲だ。

 なんと客の中に戌年の男性がいた。それが、私よりさらに一回り上の82才。カラオケで朗々と歌い、皆その歌声の若々しさに感心した。

 次回は、彼の歌も入れて、五代の「ワンワン」をやろうと盛り上がった。


2017年9月10日(日曜日)

9月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 16時49分45秒

 夫婦が離婚するに際しては、夫婦財産の清算をしなければならない。

 それぞれの名義の預貯金、車、不動産などの価値を出して、原則、足して2で割る。
 夫名義の財産が1千万円、妻の名義の財産が200万円だとすると
    (1千万円+200万円)×2分の1=600万円
妻は足りない分の400万円を夫からもらうという計算だ。

 手許にある現金、預貯金などで分けるなら納得もいくが、A男が納得できないのは退職金だ。A男は、公務員で定年時には退職金が出ることはほぼ間違いない。でも、それは9年先のことだ。
 しかし、退職金も財産分与の対象になることはほぼ通説だ。それは、9年後の退職金の額ではなく、もし今退職すればいくら退職金が出るか、その金額が分与の対象だ。
A男の場合、それが1千万円以上で、今その半分を離婚する妻に分けなければならない。といっても、いま現在A男の手許に何百万円もの金はない。

 離婚調停において、A男は、離婚する妻に分割で支払うことでやっと合意したが、A男は、「何でオレの稼いだ金を分けねばならないんだ」と釈然としない。

B男は、自動車販売業から身を起こし、2つの同族会社を経営するまでになり、それはB男の才覚と猛烈な努力によるところが大であり、妻は誰にでもできる簡単な帳簿付けをしていただけで、あとは育児と家事をしていたにすぎない。だから妻の寄与率は2割くらいだと主張した。
 しかし、離婚事件の判決で妻に5割の寄与度が認められてしまった。

「妻が家事、育児をしてくれたからこそ、あなたは仕事に専念して稼げたと考えなければならない」と説明しても、A男もB男も本心から納得していない。


2017年8月20日(日曜日)

8月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時42分37秒

 アメリカ大統領に就任したトランプ氏は、初めての外遊先にイスラエルを選んだ。選挙運動中に「イスラエルのアメリカ大使館をエルサレムに移す」と言って物議をかもした人である。

 アメリカがイスラエルを重視すると、それだけイスラエル政府を勇気づけ、ユダヤ人口を増やす「ユダヤ化」政策によって、パレスチナ人の住むヨルダン川西岸地区にどんどんユダヤ人の入植者が増え、その結果、パレスチナ人の土地や建物が奪われるだけでなく、パレスチナ人の住むエリアを囲うように作られた「分離壁」によって、パレスチナ人の生活は極度にひっ迫している。

 パレスチナ人は、これまで生活に使っていた道路が通れなくなったことで出勤、通学、通院などの移動も困難になり、柵を乗り越えようとして逮捕されたり、兵士から銃撃されたりもしているのだ。

 ジャーナリストで、放送大学でパレスチナ難民問題を教えている高橋真樹氏の「ぼくの村は壁で囲まれた」を読んで、しみじみと日本に暮らす平和をありがたいと感じている。
 といっても、日本でも、沖縄には米軍基地があって、今でも過重な負担が背負わされているし、原発事故後、自分の土地に戻れない福島の人々がいる。
 そんな人たちの痛みを忘れてはならないと肝に銘じている。


2017年8月10日(木曜日)

8月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時35分56秒

 我が家の門の開閉は暗証番号でする。
 先日、酔って帰宅し、門を開けようとしたら、とっさに暗証番号を忘れてしまった。
 いつもは車で下の門から入るので、私は滅多に上の門を使わないこともあるが、それにしてもひどい。あれかこれかと4桁の数字を押してみるが、いずれもブー。思い余って、もう寝ているだろう夫に電話して聞き出し、やっと入れた。

 カードの支払、事務所の入口の開閉、住民票や印鑑証明書の取得、ホテルやゴルフクラブでのロッカーの使用、何でもかでも暗証番号だ。
 自分の銀行の口座番号は覚えているにしても、マイナンバーは12桁だから覚えられる訳もない。

ボケる前に全部メモしておかなければならないか。夫は、「大変だ、君がボケる前にボケなきゃ」と、危機感を募らせている。

 私は、中島京子の「長いお別れ」という小説を読んで、ボケた人の気持ちや行動を少しは理解したつもりでいる。夫に「ボケたら、優しく子どもをいたわるように接してあげるからね」と言っているが、どちらが先にボケるか分からない。

 早くボケたほうが勝ちだ。


2017年7月20日(木曜日)

7月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 11時47分20秒

 金正恩(キム・ジョンウン)、文在寅(ムン・ジェイン)、周近平(シュウ・キンペイ)、ドナルド・トランプ、エマニュエル・マクロン、アンゲラ・メルケル、どれも自国でのよび方と国際的なよび方と同一だ。

 なぜ日本人だけ国際社会では、シンゾウ・アベとかハルキ・ムラカミとか、姓と名を逆にするのだろう。
 私もドイツで生活していた時は、ずっと「NORIKO・FUJITA」だった。パスポートももちろんそうである。
 これっておかしくない?

 もう一つ、日本は「ニホン」なのか「ニッポン」なのか、どちらでもいいのだろうか。
 「日本国憲法」を何て読んでますか。半藤一利の「日本の一番長い日」は?
 英語ではジャパン、独語ではヤーパン、韓国語ではイルホン、それぞれの国の
「日本」という言葉は一つである。

 それなのに日本自身、ニホンでもニッポンでもありうるし、この2つがどのように使い分けるのか基準もなく、それぞれ自分の好みで使い分けていて良いものなのでしょうか。


2017年7月10日(月曜日)

7月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 11時27分17秒

 離婚した後は、その相手がどんな生活をしているのかあまり気にしないのが普通だ。
しかし、何らかの事情によりわかるというか、知ってしまうことがある。

 A子は、3年前に離婚する際、夫から子どもの養育費を今後子どもが20才になるまで毎月6万円送金をしてもらうと合意した。これまで、元夫から滞りなく毎月6万円の送金があったが、突如、元夫の代理人弁護士から手紙が来たと言って、A子は私の事務所に相談に来た。

 手紙の内容は、元夫が再婚して、この度子どもが生まれた、それも双子だった。無職の妻と2人の子を養わなければならないので、A子に送金する養育費を3万円に減額してほしいというものだった。A子は、半分に減額されたら、とてもやっていけないと言う。

 私としては、元夫の戸籍謄本を取って、再婚して2人の子どもがいることを確認することだが、もし事実なら半額になるか否かは別として減額は仕方ないだろうと言うと、A子はすっかりしょげかえっていた。

 しかし、離婚していなくても子どもの数が増えると、1人当たりにかける養育費は、一人っ子の時よりは少なくなる道理なのだから、それは納得してもらわないと…


2017年6月20日(火曜日)

6月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時55分36秒

 離婚の依頼者であるE美は、本当に何ごとも自分で決められない。

 E美は、夫に対し、離婚の調停申立をしたが、夫は、しばらく別居して、その間の生活費を払うという。

 私が、E美に、「離婚するなら一時的に財産分与とか慰藉料を払ってもらえるが、離婚後の生活は自分で考えるしかない。離婚しないなら、毎月婚姻費用として生活費をもらえるが、まとまってはもらえない」と説明しても、E美は、「どっちにしよう」と考えがまとまらない。

 そして、私に「他の人はどうしてます?」と聞く。

 人それぞれで、他の人の話なんか聞いてどうすると思うのだが、E美は、「次回まで親兄弟と相談する」、「離婚経験のある友人に聞いてみる」といつまでたっても決心できない。

 どちらも一長一短なので、基本的な姿勢は自分で決めてもらわないと先に進まない。迷っている人に「さっさと離婚してしまいなさい」と勧める訳にもいかないし…。


2017年6月10日(土曜日)

6月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時52分55秒

 A子に裁判所から訴状が届いた。
 120万円支払えというB夫からの請求。

 訴状の内容をみてみると、教師をしていたA子の父が、生前教え子であったC子が卒業して就職し、部屋を借りる際に保証人になったという。しかし、C子は2年間全く家賃を払わないので、保証人が支払うべきだ、そして、その保証人であるA子の父が死亡しているので、相続人であるA子が払えということである。

 A子は、父親からC子の保証人になった等という話は聞いたこともなく、父親は、もう5年も前に亡くなっている。訴状に添付されていた証拠書類の部屋の賃貸借契約書をみると、最初の契約は12年も前で、2年毎の自動更新がされてきたようだ。

 私は、A子の代理人として、部屋の貸主からはこれまで1回も請求されたことがなく、2年間もC子に家賃を滞納させるがままにしておいた貸主にも責任があること、更新時に保証人の意向も生死も確かめず自動更新したからといって、相続人に請求するのは貸主の権利の濫用だと主張した。

 裁判所は、和解を勧め、B夫も、C子が明し渡してくれるなら、A子に対しては請求額を半額にしてもよいと譲歩してくれたのだが、肝心のC子が他に住む所がないといって明渡しに応じない。結局和解はできず、判決で、A子は、B夫に対し、120万円を払えということになった。

 その後、訴訟外でB夫と交渉し、120万円は払うが、今後の保証については解除してもらうことで話し合いがついたが、つくづく保証人の責任は重いと感じた。

 丁度同じ頃、また同じような依頼がきた。

 D太郎が賃借人の保証人になっていたところ、その賃借人が借家内で自殺してしまった。借家のクリーニング代だけでなく、今後借手がつかないその補償もしてほしいとの家主からの請求だ。

 判例を調べてみると、2年間の家賃補償を認めているケースが多い。D太郎はまさか賃借人が自殺するとまでは思わず、善意で保証したのだろうが、その代償は大きい。

 親の遺言で「保証人にはなるな」と昔から言われてきたと聞くが、まさにその通りだ。


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