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2020年11月20日(金曜日)

11月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 10時00分45秒

 A夫は友人B雄から頼まれて保証人になった。友人がローン会社から300万円を借りるに際し、担保になるような不動産も車もなかったので保証人をつけるよう要請されA夫に頼み込んだのだ。
 その時B雄は「あんたには絶対迷惑はかけない。借金は私が責任を持って払う。でも書類上保証人が必要なのでこの書類に署名押印してくれ」と言うのでA夫は信用して保証人欄に自署し、印鑑証明書もつけてやった。
 それから半年後、ローン会社からA夫宛に300万円払えという請求書が来た。
ローン会社からの文面ではB雄はほとんど借金を返済することなく、現在は連絡も取れていないということである。びっくりしてA夫はB雄に連絡しようとしたが電話もつながらない、郵便物も戻ってくる。要するに夜逃げ同然に姿をくらましたのだ。A夫はローン会社に「私には迷惑をかけないという約束で私はただ保証人欄に名前を書いただけなのだ」と言ってみてもらちが明かない。「あなたが払わないというのなら裁判にするしかない」とローン会社は強硬だ。

 そもそも保証契約というのはA夫とローン会社の契約で、B雄が「あなたには迷惑をかけない」と言ってもそれを以てローン会社に対抗することはできない。B雄と同様に私も責任を負いますよとローン会社に約束をした訳だ。ローン会社はB雄には担保物件もなく支払いに不安だから保証人を要求するのだ。保証人になる時は、自分で借りたつもりにならねばならない。昔からよく親の遺言で「絶対保証人にはなるな」と言い伝えられていると聞くが、それ程保証人になってひどい目に遭った人が沢山いるということだ。

保証人の一種に「身元保証人」というのがある。これは就職する際に、その者が使用者に損害を与えた時には替わりに身元保証人が賠償するものであるが、時には身元保証人が多大な賠償を要求されることがある。そこで2020年4月から
「身元保証に関する法律」が改正されて、身元保証人の責任について限度額を定めなければ無効とされることになった。また、就職した者の責任を長期間負うというのではなく、特に期間を定めない時は3年、定めても5年を超えるものは無効である。そして使用者に対して被用者の勤務状態や任務任地の変更などを通知するようにして身元保証人に過度の責任を負わせないようにしているのである。


2020年11月10日(火曜日)

11月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 09時59分57秒

 1年に何回か市民対象の法律相談の当番がまわってくる。区役所であったり、市民センターであったり、事務所待機であったり。
 大抵は離婚とか相続とか貸金とか、私の法律知識とこれまでの経験で何とか対応できるが、私の苦手はいわゆる「人権」相談ということである。
 先日の人権相談に来た女性の言い分は、常に車で追い回されている、誰かが私の上司に私の悪口を言ったため私は解雇された、家の前に汚物をぶちまけられている、すれ違いざま身体のあちこちを触られるというもの。警察にも相談したが何もしてくれない。どうにかしてほしいという。
 何か証拠があるかと聞くと何もない。近所の人は皆私が被害に遭っていることを知っているというので、では近所の人に作文を書いてもらうとか協力してもらえないかというとそれもできないという。
 せめてぶちまけられた汚物を写真に撮っておくとか、つけまわした車のナンバーを控えておくとか、何か手がかりになることをしておけばと助言する。
 もしかしたらこの人は被害妄想なのかもしれない。むしろ精神科の受診を勧めたら良いのかもと思うが、それもうっかり口にはできない。難しいところだ。


2020年10月20日(火曜日)

10月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 09時58分53秒

 長引くコロナウイルス感染危機の中、生活苦にあえいでいる人は沢山いる。政府は、アベノマスクを配布したり、GO TOトラベルやGO TO EATを打ち出したり、国民一人一人に10万円を給付したり、色々な政策を打ち出している。その事業規模は、100兆円を超えるという。日本は既に、1000兆円を超える借金を抱えているが、年間60兆円の税収であるとすると、更に国債など、国の借金が増えることになる。コツコツと家計簿をつけて家計を管理し、帳簿をつけて事務所の経営に苦心している者からすると、とても平気ではいられない国の現状だ。トランプ大統領に言われるまま大量のステルス戦闘機を買い入れたりしている場合ではないだろう。米中もコロナ問題を巡って対立している場合ではないだろう。軍事力でコロナウイルスは撃退できないことは明らかだ。
 国と国とが戦力を増強して争っている場合ではなく、国の枠を超えた実行力ある機関を作り、そこで人類共通の敵であるコロナウイルス撲滅の共同作業をすることは叶わぬ夢なのか。


2020年10月10日(土曜日)

10月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 09時57分59秒

 A子は夫亡き後しばらく一人で生活していたが、年を取って心細くなったので長男夫婦と同居することにした。A子宅に長男夫婦が転居して来ることになったが、2世帯用住宅に改築することとし、その費用は長男が支出することになった。そこで長男が「この際、この土地・建物をオレの名義にしてくれ。」と言うので、A子は言われるがままに長男名義に移転登記した。
 長男夫婦と同居した後のA子の生活は悲惨だった。ほとんど一室に閉じ込められ、嫁が食事を運んでくるだけで、自分で台所に立つこともできず家族の会話も無い。友人を自宅に招くことも禁じられている。こんなはずではなかった、もとの一人の生活に戻りたいと言うと長男に「これはオレの家だ。イヤだったら出て行ってくれ」と言われたと言う。名義を長男にするのではなかったと悔やむことしきり。
 だから私は色々な所で講演する度に、「自分の財産は死ぬまで自分で持っていること。不動産や預貯金を一時の甘言に乗せられて生前贈与するのは考えものですよ」と言っているのである。
 もう一つ私がくどい程言っているのは、「簡単にハンコを押すな」ということ。
 B子は、父親が亡くなって遺産相続の話になったとき、長男である兄から、「お前の面倒はオレが責任をもってみる。お前が結婚する時や、家を建てる時は、その資金援助はすべてオレが出す。だからオヤジの預貯金はすべてオレに任せてくれ。」と言われ、ほとんど長男が相続する旨の遺産分割協議に署名・押印した。実印の印鑑証明書まで付けて。
 数年後B子が結婚することになり、その費用を兄に請求したところ、「お前が働いて貯めた金があるだろう」と言われたので、「お兄さんが私の面倒を見る、費用は全部出すと言ったから、私は相続の時何も貰わなかったでしょ」と言い返したが、「そんなことを言った覚えは無い。オレが○○家の長男として家を守るために全部相続したのだ」と言って、取り合ってくれない。
 簡単に実印など押すのじゃ無かった。あの時せめて兄から「お前の結婚式費用、家の新築費用はオレが負担する」という一筆を取っておくのだったと後悔している。
 遺産、不動産、大きなお金のやりとりなどに関して、書類にハンコを押す前に、先ず弁護士に相談してほしいと色々な場で私は口を酸っぱくして言っているのだが・・・。相談料5千円で、大きな損失を未然に防げれば安いものではないですか。


2020年9月20日(日曜日)

9月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 09時56分48秒

 父親が死亡した。相続人は母親、長女A子、二女B子。
 その他に戸籍上は長男C男がいるのだが、高校卒業後いわゆる「自分探しの旅に出る」とふらりと家を出たっきり50年近くも音信不通である。
 母親とA子、B子の三人で遺産分割の協議がまとまり、不動産は母親が取得し、現金預貯金はA子とB子で半分ずつ相続することに決めて、自分達で遺産分割協議書も作成した。しかしいざ不動産の登記をしたり、預貯金をおろそうとしたら、これができないということがわかった。
 なぜなら遺産分割協議にC男が参加していないからである。
 困ったA子、B子が相談に来た。C男が行方不明となっている場合、いつまでも遺産分割ができないのかというとそんなことはない。解決するには二つの方法がある。
 一つは、A子、B子がC男の失踪宣告の申立をしてこれを家庭裁判所に認めてもらうことである。しかし、7年の期間満了で死亡が認められるので、7年も待っていられないと考えるのは当然である。
 もう一つの方法は、家庭裁判所にC男のための不在者財産管理人を選任してもらい、財産管理人が入って遺産分割協議を成立させることができる。私はこの方法を取ることにしたが、それでも手続きの繁雑さは免れない。
 後から言っても仕方のないことだが、父親が遺言を書いて母親とA子、B子の相続分をはっきり明記しておいてくれたならこんな面倒はなかったのだ。何ももらわないC男に法律的には遺留分を請求できる権利があるが、C男がこれを主張することはまず考えられないので面倒なく収まることになる。


2020年9月10日(木曜日)

9月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 09時55分27秒

 中国で国家安全維持法を制定し、これに基づいて香港は反政府活動の捜査に関する規則を施行した。
 これにより今まで比較的自由に中国政府を批判してデモを行ったりSNS上で意見交換などしてきた香港市民は今後、国家安全法に違反するインターネット上の書き込みを強制的に削除されるだけでなく令状なしで家宅捜索されたり、通信傍受されたり、全く自由に物が言えなくなってしまった。
 香港を逃げ出して台湾や英国で生活することを希望している人も少なくないと聞く。
 日本は自由に物が言えていいな、と思っているかもしれないが、おっと、特定秘密保護法という法律が平成25年に制定されたことをお忘れなく。特定秘密として防衛、外交、特定有害活動、テロリズムの防止が掲げられているが、秘密の範囲は曖昧で「安全保障に関する」と言われればなんでも秘密にされ、これに関する情報を漏らしたり、特定秘密を知ったという理由で逮捕、懲役にされる恐れもあるのだ。国は不都合な真実を覆い隠すつもりではないか、と国民は常に目を光らせる必要がある。


2020年8月20日(木曜日)

8月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 14時58分50秒

 先日宮城県の片田舎に遺産のことで出張相談に行った。話を聞き終わって帰ろうとしたら昼食に寿司の出前を取るから待ってくれと言われ、次の仕事もあるからすぐ帰ると言うと、奥から「先生さメシもかせねでけえしたら、ばんつぁんにごしゃかれっど」とじいさんの声がした。久しぶりに聞く立派な方言だ。「先生にご飯も食べさせないで帰したらばあさんに怒られる」と言うのである。
 昔はよく方言を聞いた。離婚したいという女性に亭主のどんなところが我慢ならないのかと聞いたら「たれかごかしのかばねやみ」だという。怠け者で仮病ばかり使っているということだ。
 私も東北で育ったので大抵の東北弁は理解できるし、自分でも東北弁を喋ることも度々だ。結婚したばかりの頃、夫の恩師から掛かってきた電話に私が「おばんでございます」と対応したら、夫から「東北弁で挨拶して恥ずかしいじゃないか」と言われた。「おばんでございます」は「こんばんは」の丁寧語だと思っていた。「こんばんは」なんてぶっきらぼうだから丁寧に「おばんでございます」と言ったつもりだったのだ。夫に「じゃあ『こんばんは』を丁寧に言おうとしたら何て言えばいい?」と聞くと「そんなのはない」という返事。
 例えば「いづい」という東北弁、これに該当する標準語はない。人の話を聞きながら「だれーん」「だれーん」と相槌を打つ。「誰がそんなこと言っているの?」という相槌で、こう言いながら聞くと喋るほうはますます興が乗ってくる。
 夫は広島県の出身で、帰省をすると「はよ来てみんさい、えげになっとるで」「そやからわしもそうゆうとったんじゃ」などと広島弁丸出しである。
 皆標準語で方言が聞かれなくなるのは寂しい。 


2020年8月10日(月曜日)

8月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 14時55分29秒

 A子は離婚を言い出そうかどうしようか悩んでいる。一度離婚の経験がある。前の夫は次々と高価なゴルフ道具を買ってゴルフばかりしてとうとう自営の商売は破産してしまった。死にたくなるほどの経済的困窮だったという。今の夫は仕事に精を出して沢山稼ぐがいわゆる女癖が悪く、次々と従業員の女性と不貞の関係を持って妻にバレると「悪かった、悪かった」と謝ってその度に洋服や宝石を買ってくれるが一向に改まらない。もう許せないと思うが今の贅沢な暮らしは捨てられないと悩んでいる。
 B子の夫は高校の教師で山岳部の顧問。常に生徒らとスキー合宿に行ったり山に登ったり、休みもほとんど家に居ない。食事や洗濯も部室で済ませたり、生徒らが面倒を見てくれるので私は妻として何も夫のためにすることがないというB子の悩み。
 C子は逆に夫があまりにも何もしないので、「汚れた靴下は洗濯バコに入れて、食べ終わった食器くらいは自分で台所に片付けて、仕事で使う小物は自分で買いに行って」と一日中怒鳴り散らしていてイライラがこうじて体調を崩し、この人とはもうやっていけないと離婚も考えている。
 人によって悩みは様々だとつくづく思う。


2020年7月20日(月曜日)

7月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 10時29分51秒

 黒川検事長が賭け麻雀をやっていたことが明らかになって辞職した。
1000点100円のレートで賭けていたことが明らかになり、これは刑法185条の賭博罪に該当するということで告発もされている。
 刑法185条は「賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りではない。」と規定する。「一時の娯楽に供する物」とは判例で「関係者が即時娯楽のため消費するような物をいう」とされており、「金銭はその性質上一時の娯楽に供する物ではない」「敗者に一時の娯楽に供する物の対価を負担させるため一定金額を支払わせた場合は、賭博罪を構成しない。」というのも大正時代からの一貫した判例である。つまり負けた人が勝った人にお茶をごちそうしたり、会費制で勝った人が賞品をもらうという場合は不問に付するということである。
 しかし、今街中で営業しているいわゆる雀荘に集まる人達が全く金をかけないで麻雀をやっているとは思われない。1,000点100円までなら取締りの対象にならない、となんとなく巷でいわれているが、1円でも賭ければ賭博罪には該当するが、単にあるところまでは大目に見られているという現状なのである。それならいっそのこと「1000点100円までは許容する」という法律改正をやるか通達を出した方が良いではないかという意見もある。しかし一ヶ月10万円の生活費で暮らしている人と一ヶ月1,000万円の収入がある人と同じでいいのかという議論もあろう。意外と奥の深い問題である。
 これに似た問題で私がいつも疑問に思うのは速度規制である。先日も規制速度違反で捕まってしまったので頭にきている。
 40キロ制限のところを皆60キロ以上でビュンビュン飛ばしている。歩道との間にはガードレールもあるし、車道は二車線で幅もあるし見通しもよいのでなんでこんな道を40キロ制限にするのか訳がわからない。もし40キロ以下で走っていたらかえってスムーズな走行を妨げるのではないかと思ってしまう。
 私が捕まって速度監視器を見せられたら61キロになっていた。確かに速度違反である。しかし、40キロ以上で走行している車をすべて捕まえるのではない。速度監視器を60キロにセットして、60キロ以上の車を捕まえているのである。高速道路でも80キロ制限のところの取締機は100キロにセットして、それ以上の車を捕まえると聞く。80キロから100キロまではいわゆるグレーゾーンなのだ。それなら初めから規制を80キロではなくて100キロにすればよいと思うのだが、そうはいかないのだろうか。


2020年7月10日(金曜日)

7月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 10時28分52秒

 この時期、皆マスクをしている。夏で気温が上がった今でもマスクをして外出する。裁判所も再開したが、法廷でも部屋でも裁判官も書記官も当事者も皆マスク。
 ところが先日、東京地裁の裁判員裁判の法廷で弁護人が「マスクをしていたのでは全力で弁護できない、弁護人の口元、全表情を裁判員に見てもらいたい」とマスクの着用を拒否したという記事を目にした。
 確かに弁護士の法廷での演技力も必要かもしれない。私が昔、事件を共同でやっていた老弁護士のやり方を見てそう思ったことがある。依頼者と打合せしていたときに依頼者が一枚の紙を取り出した。相手方が書いた念書らしきものである。それはこちらの有利になる証拠だったので私は当然それを事前に証拠として裁判所に提出すべきと考えたが、老弁護士はそれを証人尋問当日に持って来るように言ったのだ。法廷での尋問当日、依頼者が尋問の席で「こんなものがあるのですが」と念書を取り出した。老弁護士は「どれどれ」と初めて見るような顔でそれを見て、さもびっくりしたように「裁判長、これは動かぬ証拠です。是非採用してほしい」と裁判官にアピールした。
 なるほどこうやって証拠価値を高める方法があるのかと新米の私は勉強したのである。


2020年6月20日(土曜日)

6月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 10時27分57秒

 新型コロナウイルス関連のニュースにはよくカタカナ語が使われている。
「クラスターが発生し、これがオーバーシュートするような状態だとロックダウンも考えなければならない」というように。何故「集団感染が発生し、これが度を越すと都市閉鎖しなければならない」と言わないのだろう、その方がずっとわかりやすいのに。
 クラスターやオーバーシュートなどは元々医学用語ではないはずだ。それを医学関係の評論家などが頻繁に使うのでコロナウイルス独自の用語かと勘違いしてしまう。日本に住む外国人も訳がわからないと言っているという。字数にしたってロックダウンと書くより都市閉鎖とした方がスペースが少なくてすむだろう。 私の好きでない単語に四字熟語を短縮したものがある。例えば援助交際を「援交」、就職活動を「就活」というような。
 もっとも業界用語でも婚姻費用を「婚費」、弁論準備を「弁準」、簡易裁判所を「簡裁」、民事訴訟を「民訴」というのは度々使っていて、当たり前のようになっているが、婦人法律家協会を「婦法協」、女性弁護士懇談会を「女弁懇」などと言うのは音感的にも嫌な響きだと思う。
 以前、刑事被告人と話をしていた時に「カンモク」「ソクコウ」という言葉を度々使うのでそれは訳がわからずに聞き返すと「完全黙秘」「即時控訴」のことだという。これは一時的な略語か彼独自の略語かと考え込んでしまった。


2020年6月10日(水曜日)

6月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 10時25分50秒

 A子が離婚の相談に来た。
60歳で定年になった夫が、毎日家に居るのがうざったいというのだ。夫が今まで仕事一筋で何もしてやれなかったから、これからは2人で旅行もしよう、外でおいしい物でも食べに行こうとさんざん私のご機嫌を取ろうとしているが、私は遊んだり旅行したりするのは気の合った女友達がいい。今更夫と一緒に楽しもうなんていわれても気が滅入るばかりだ。むしろ放っておいてほしいと冷たい。うざったいというだけでは離婚原因になりませんねと私が言うと、どんなことなら離婚原因になるのかと聞くので「そうですね、例えば不貞を働いたとか」と言うと「あ、そうだ。夫は浮気したことがあった」と思い出したようで、いつのことかと聞くとしばらく考えていて「確か20年位前だった」と言う。しかしその時は夫は高収入で生活は安定していたし、子供達も未だ小さかったし離婚は考えもしなかったと言う。「それじゃもう時効ですね、その後浮気した夫を許して一緒に生活してきたんでしょ」と私が言うと、「いえ、許しなんかしませんよ。許すなんて一言も言っていませんよ」と言うA子。
 それならしばらく別居するかと提案しても私は家を出たくない、夫も多分家を出ないだろうと解決案はでない。そんな妻のご機嫌を取りながら老後を過ごす夫の方が私は何だか気の毒になってきた。


2020年5月20日(水曜日)

5月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時51分59秒

 今、私の事務所の隣で新しくビル建築中だ。24階建だそうで今は10階位まで建ち上げただろうか。材料を運び上げたり作業をするために、一日中昇降機が上がり下がりしている。その時、危険を知らせて事故防止するためだろうか必ずオルゴールが鳴る。「愛は勝つ」のメロディで絶えず「心配ないからね・・・最後に愛は勝つ」の歌詞はないが、メロディが私の頭にこびりついてしまって、家に帰ってもお風呂に入っても頭の中で鳴っていて全く不愉快だ。クラシックコンサートやオペラに行った後、しばらく名曲が頭の中に残っているのは良い気分なのだが・・・。
 概して、日本人は音にたいして鈍感というか寛容というか、私はいつもイラついている。例えば駅では絶えず「列車とホームの間が広く開いています。乗り降りにご注意ください」というアナウンスが流れている。列車に乗れば車内の案内、行き先の到着予定時刻や乗り換え時間の案内など、静かに本を読んでいたいのにうるさい。降りる時も「忘れ物はないか、ケータイ、みやげ物、傘、帽子など」と細かい注意。「お子様の手をつないで」など微に入り細に入り注意を呼びかける。
 ヨーロッパで2年程暮らしていたことがあるが、駅も列車内も実に静かだ。停車駅に近づくと男性の低い声で「フライブルク、フライブルク」と2回程案内が入るだけ。ドイツ人の友人の言うのには、列車に乗って出掛ける人は自分で出発・到着・乗り換え時間を把握しているはずで、車内の放送で初めて「あ、そうか」と思う人などいないと。確かにその通りだ。
 スキー場も騒がしい。リフトの鉄柱には何本かに一つずつ拡声器が取り付けられていて、これでもか、これでもかという程騒音をまき散らしている。それでも昔は吉永小百合とか橋幸夫の歌謡曲であったりしたのが、今は訳のわからないラップというもの。リフトに乗りながらゆっくり辺りの雪景色を眺めて、という気になれない。
こんなに騒音を嫌うのは私だけか、他の者は気にならないのだろうか。
 私達夫婦がよく行く地方の町のスーパーで、いつも「ホカホカの焼芋、甘くておいしいよう、早く買わないと無くなるよ〜」とテープを流している店がある。
冬だけではなく暑い夏でもそうである。しかも相当のボリュームで。
 夫が耐えかねて店の人に「あれいつも流しておく意味あるの?」と注意したところ、次回から行ってみるとテープの声は無くなっていた。やはり、どうでも良かったのではないかと思ってしまった。


2020年5月10日(日曜日)

5月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時50分54秒

 誰でもたいていはジレンマを抱えている。
この時期、外に遊びに出たり食べに出たりしたい、でも自粛要請が出ているし、新型コロナウイルスに感染したらどうしよう。
 働く女性は、男性並に仕事に打ち込んでスキルアップしたい、でも結婚して子供を産んで女性としての幸せも味わいたい。どちらに重点を置くかと悩んでいる人が多いのではないか。
 相談に来たA男は、仙台に住んでいるが、勤務する会社から東京本社への栄転の話があった。給料もアップする。本来ならすぐOKしたいところだがA男には悩みがあった。去年結婚した妻が、どうも以前付き合っていた男性と不貞の関係にあるのではないかという疑惑だ。妻は否定しているが、A男は妻の日常生活に目を光らせている。それがA男が東京に単身赴任すれば妻が羽根を伸ばして元彼との交際が復活するのではないかという不安だ。妻は仙台の専門学校の教員をしているので一緒に連れて行く訳にはいかない。仕事を取るか夫婦円満を取るかというジレンマである。
 こんな悩みには私は答えられない。自分で決断する他はないのである。


2020年4月20日(月曜日)

4月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時49分54秒

 先月、私の事務所に三〇年近く勤めていた事務員が病死した。私の子供達位の年代だった。頭がよく、機転のきく女性で、まさに私の片腕として働いていた。 私が年を取って半ボケになっても、私の車イスを押して、よだれをふき、ふるえる手を押さえつけて押印・署名させ、そう簡単には仕事をやめさせませんからねと豪語していたので、私は夫より彼女の方が頼れるなと思っていたのだった。その彼女が私より先に逝ってしまうなんて!
 私は父を七十八才、母を七十七才で亡くして、その時も悲しい、寂しい思いをしたが、今度は彼女を若年で失ったこの喪失感、脱力感はいかんともし難い。
 医学は進歩しているというが、彼女を救えなかった医学なんて役立たずだと憤ってみたり、私がいくら永生きしても支えてくれる人が若くて死んじゃうなんてもうこの世には未練はないと呪ってみたり。
 ああ、本当にやりきれない。


2020年4月10日(金曜日)

4月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時48分35秒

 A子には、中学校3年生の女の子がいる。夫とは先日協議離婚をした。
夫から、妻とは別れても子供の父親であることには変わりがないから、子供に会わせろと言ってきた。
 しかし、子供は父親が母親を口汚くののしっていたのを知っているので、会いたくなかった。自分も父親が嫌いなのだと言う。A子がそのまま別れた夫に伝えても、夫は「自分は娘を可愛がっていた。娘が自分を拒絶するわけはない。A子が会わせたくないと思っているだけではないか」と怒っている。
 B夫は妻と調停離婚した。調停条項には、B夫が月に一回長女(5歳)と面会できる旨、明言されている。しかし元妻は子供に会わせてくれない。子供が会いたがらないというのがその理由だ。
しかしB夫は納得できない。共働きだったので、娘の保育園の送り迎えはすべてB夫がやっていた。休みの日には娘を動物園や遊園地に連れて行き、別居する前日まで寝る前に本を読んでやっていたのだ。
 元妻が再婚したがっているので新しい父親を迎え、自分を忘れさせようとしているとしか思えない。

 A子から相談を受けた私は元夫に子供の意志だから会わせられないと手紙を書いた。元夫からはもしかしたら面会の調停申立がなされるかもしれない。
B夫の依頼を受けた私は家庭裁判所に面会の調停の申立をした。
家庭裁判所には調査官と言う役職がいて、子供との面会調停の場合には子供と面会したり、家庭を訪問したりして現在の子供の気持や家庭環境を調整してくれる。
 A子の事件では、子供がはっきりと自分の気持を調査官に述べてくれればムリに面会は認められないのではないかと思うし、B夫の事件では離婚前の状況とB夫の熱意をわかってもらえれば面会は認められるだろうと思っている。


2020年3月20日(金曜日)

3月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時46分50秒

 京アニ事件・津久井学園事件を契機として、被害者の名前を公表すべきか否かが議論されている。今はいったん名前が公表されると、それが被害者であろうとSNS上で誹謗中傷されることもありうるのだから、公表を望まない被害者の意向は尊重されるべきだと思う。
 何十年も前の話だが、仙台の女性検察官宅に泥棒が入った。新聞に報道されたが、被害者の女性検察官が怒ってこう言っていた。
「私は被害者なのに、女性検察官誰々と、名前だけでなく年齢までもが公表され、しかも独身とまで書かれたのよ。そして加害者の方は少年A14歳ということだけ、不公平だと思わない?」
聞いていた私達は笑っちゃったが、ほんと笑い事ではない。


2020年3月10日(火曜日)

3月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時45分19秒

 弁護士会が物を販売していることはあまり知られていない。
弁護士会が、直接製造販売するのではなく、どこかに委託するのである。たとえば、京都の造り酒屋に日本酒の製造販売を委託している。その名は「憲法と人権」。いかにもお堅い弁護士会らしい。
 大吟醸720㎖ 二七五〇円、吟醸あらばしり一七〇五円、しぼりたて新酒一一〇〇円、私も買って飲んでみたが、悪くない。友人にも推めてみたが、名前からしてくつろいで飲めないじゃないかと断られてしまった。
 弁護士用帆布かばんはなかなか良い。重い記録を重い鞄に積め込むとますます重くなるが、この帆布かばんだと軽くて良い。書類のA4版に合わせた大きさで、色も赤、ベージュ、黒など6色の中から選べる。私は赤を持っているが、内側にペン差しや訟廷日誌、スマホが入るポケットが付いていて、便利な上にしっかりと作られている。
 この度、新たに京都弁護士協同組合が企画して豆腐が作られた。「弁護士豆腐、やっこさんは白だな」という名前である。なかなかセンスがあるとは思いませんか。一パック五〇〇円だが、送料九〇〇円かかるというのが玉にキズである。
 外国の裁判所や市庁舎など訪問すると、その庁舎を絵皿にしたり、あるいはその地方の旗の模様をデザインしたネクタイやスカーフなど、おみやげにもらうことがよくある。
 日本の裁判所や役所などへも、外国などから来庁者がいっぱいいるのであるから、宣伝もかねていろいろなおみやげグッズを開発してみたら良いと思うのだが・・・・。


2020年2月20日(木曜日)

2月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 14時51分59秒

 B子は、夫が横暴で口汚くB子をののしる、平気で無断外泊する、浮気はする。 30年も我慢してきたが、子供らが成人して夫婦2人だけになったので、もうこの際離婚したいという希望で私の事務所にやって来た。
 穏やかに話し合いできるような夫ではないと考えたので、私は早速、家庭裁判所に調停の申立をすることにし、夫宛その旨の手紙を書いて出した。
 すると夫から私に電話。強い口調で「女房とは別にけんかなんかしていない。何であんたが勝手に離婚させようとするんだ」と憤る。私が「B子さんは、あなたの横暴や浮気に耐えかねて、家を出て離婚したいと言っているんですよ」と説明すると、「俺達はそれで永年やってきたんだ。俺がどんな口を利こうが浮気しようが、女房から文句言われたことはないんだ。赤の他人のあんたからどうこう言われる筋合いはない」とすごい剣幕だ。
 それをB子に言うと、B子はひたすら私に謝る。「すみませんね。嫌な思いをしたでしょう。そんな人なんです」と。
 これまでも夫が外で大声を出してB子を怒鳴りつけると、B子はひたすら夫に謝るだけではなく、隣近所にも迷惑をかけたと謝って歩いたという。隣近所からも「奥さん大変ですね」と同情されたという。
 B子が離婚の申立をして、夫は目が覚め反省するだろうか。そんなことはないと思う。反省すべきなのはこれまで夫を甘やかし、好き勝手させていたB子の方なのかもしれない。
 この件については余談がある。離婚の調停で夫に弁護士がついたが、調停の席上、弁護士が夫をなだめるようなことを言うのに対して「何で俺が悪い、女房公認の浮気だったんだ」と自分の弁護士にもくってかかっていた。
 夫の弁護士もさぞやりにくかっただろう。


2020年2月10日(月曜日)

2月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 14時48分48秒

 A男が離婚したいと相談に来た。
 妻の悪口をあれこれ言うが、どれも細かいことばかりだ。
 例えば「トイレのウォシュレットは掃除が大変だから使うなと言う。私がトイレに入ると外で聞き耳を立てていて、『今ウォシュレット使ったでしょ』と責めたてる。ひどいでしょ」と言った類。確かに陰険だとは思うが、A男が自分でトイレ掃除をするということは考えもつかないようだ。
 それからおかずがまずいと言う。それならA男が自分で料理をしてみればと言うが、「とんでもない」とこれもA男の発想にはないことのようだ。
 洗濯物のたたみ方がずさんだ、アイロンのかけ方がなっていないと色々とあげつらうが、すべて妻にやらせておいて文句ばかり言っている。
 これがひところの日本男子の典型だろうか。


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