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2006年4月20日(木曜日)

反対尋問

カテゴリー: - fujitasougou @ 11時40分57秒

 C子の夫を相手に離婚訴訟を起こしているが、なかなか離婚に応じないので証人尋問をする事になった。C子はいかに夫が自分を理解してくれないか、子どもも父親を嫌っており、一刻も早く離婚したいのだという事を切々と訴えた。

 つぎに、夫に対しての尋問、私は容赦なく夫に「あなたは永年妻の気持ちをわかろうともしなかったではないか」「妻がもはややり直す気持はないといっているのに未だ離婚に応じないで、妻をこれ以上苦しめるつもりなのか」など尋問していく内に、夫は最初は自分も何も悪いことはしていない。暴力も不貞も働いていない。と強気だったのがだんだんに打ちひしがれて最後は何も反論できなくなってしまった。

 私は、反対尋問は旨くいったと満足していたのだが、何と、夫はその時、睡眠薬を多量に飲んで自殺を図ったのだと聞いた。

 ショックだった。幸い一命はとりとめたものの今も入院中だという。

 数年前、事務所に飛び込んできた男は、サラ金とヤミ金でニッチもサッチもいかない。ある程度まとまった金は親戚から借り集めたので、何とか相手と交渉してほしい。厳しい取立から逃れたい。という一心でやって来たのだったが、その時、私は急ぎの大きな事件を三つも抱えていて、とても飛び込みの客の依頼を受ける余裕はなかった。

 しかも、離婚とか境界とかの争いなら一人を相手にすればよいが、任意整理は沢山の相手と同時に交渉しなければならないから、なおさら大変だ。

 話だけ聞いて弁護士会の相談センターを紹介し、誰か他の弁護士をつけてもらうように話をしたのだが、何と、翌日の夕刊を見て目が点になった。車内に排気ガス引き込んで自殺していた男の記事。昨日、私の事務所に飛び込んで来た男だったのだ。

 しばらく自責の念にかられ鬱状態だった。


2006年4月10日(月曜日)

受任通知

カテゴリー: - fujitasougou @ 11時39分14秒

 A男は、ある酒場でいきなり隣の客から殴られた。A男は一人静かにチビチビ飲んでいたのに、カウンターの隣に座っていた男が、急に大声でわめいてコップのビールをA男の服にあびせ、手拳でA男の顔面を殴打したあげく、A男の首を絞めて来た。

 A男はびっくりして逃げ出したが、背広はビールで台無し、傷を負って医療費もかかり、精神的にも参ってしまった。

 店から、隣の客の名前(B男)と連絡先を聞き出して、クリーニング代・治療費・慰藉料などを請求した。

 ところが、弁護士からこんな手紙が来たのですよと、さも憤懣やる方ないといった風に私に手紙を見せてくれた。

 それは弁護士のいわゆる受任通知というもので、「当職は、B男の委任を受けた弁護士です。貴殿に対しての不法行為について示談を致したく、当職宛請求金額をお知らせ下さい。この件については直接B男と接触しないで下さい」というものであった。

 A男はカンカンに憤っている。
「被害者は私なんですよ。それなのに加害者のB男の方が弁護士をつけるなんて、とんでもない。許せない」

 何で加害者が弁護士に依頼する事が悪いのだろう。

 加害者と直接やりとりして、さらにケンカになるよりは、弁護士と冷静に主張し合った方が良いではないか。弁護士は法的に支払わなければならないことも理解しているはずだから、自分の依頼者であるB男を説得してくれることもあるだろう。あなたにとっても相手に弁護士がついたということは喜ぶことなのですよ。と説明して、やっとそうなのか、という顔つきになったが、A男の感じ方は一般的なのだろうか。要するに、弁護士は弱い者の味方、すなわち加害者の代理人、というとらえ方をするものなのだろうか。

 私は示談交渉の時、相手方に弁護士がつくと、やれやれ、純粋に法律的なやりとりができると、ホッとするものなのだが、必ずしもこう考えるのは常識ではない、とわかって興味深かった。


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