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2006年6月20日(火曜日)

取調の可視化

カテゴリー: - fujitasougou @ 13時11分20秒

 平成21年5月までに始まる裁判員制度のために、検察庁は容疑者の取調べの過程を録音・録画すること(可視化)を考えている。

 これは、裁判員制度で一般国民から選ばれる裁判員に対し、供述調書の任意性が争いになった場合、分かりやすく客観的に任意性を立証することを狙いとしている。

 裁判員制度は、一般国民の中からくじで選ばれた裁判員6人が、裁判官3人と共に、殺人や強盗致死傷など重大な刑事裁判(一審)の審理に参加する制度であるが、そのため裁判員を長期間にわたって拘束することはできず、「分かりやすく迅速な審理」の実現が不可欠となっている。捜査段階の供述調書と法廷での被告人の証言に食い違いが生じること、被告人は、警察や検察での取り調べの際、暴行や脅迫を受けた、と主張することがよくあるが、調書作成の過程について、証人尋問を繰り返していたのでは、犯罪事実そのものの審理に入る前に、長期間を費やしてしまうおそれがあるからである。

 取り調べの可視化は、自白強要を防止するため、弁護士会で強く求めてきていたことで、この実現が具体化したことは喜ぶべきことであるが、非常な危険も含んでいることを見逃してはならないと思う。

 つまり、初期の取り調べで、被告人が逡巡していたり、まとまりのないような、あるいは矛盾を多く含んでいるような、要するに、検察官からみて証拠にしたくないようなものはブラックボックスに入れ、「仕上げの自白」のVTRだけを裁判員に見せる、ということが行われやしないか、というおそれである。

 「全過程録画されたもののみを証拠とする」ことを、弁護士会は強く求めていかなければならないと思うのである。


2006年6月10日(土曜日)

熟年離婚

カテゴリー: - fujitasougou @ 12時11分14秒

 熟年離婚が多い。

 私の依頼者のA子は、五八才。二才年上の夫が、定年退職後、本来ならぬれ落葉状態になって、べったり家にいるものと思っていたら、案に相違して毎日出かけていく。どこに行くのか聞いても教えてくれない。愛人が、いるとも思えないし、パチンコかもしれないと思い、ある時、こっそり後をつけてみたら、夫に見つかってしまい、こっぴどく怒られた。それ以降、口もきいてくれない。そして、A子のことを疎んじて、「離婚してくれ」と迫るようになったという。

 とうとう、夫から離婚調停の申立がなされたが、A子は、応じるつもりはない、何とか夫の本心を聞き出したい、と調停で話し合いを重ねているが、いつもA子は涙ぐんでいる。電車やバスに乗っても、街を歩いていても、年寄り夫婦が仲良く労りながら一緒にいる姿を見るにつけ、自分の将来を思って暗たんたる気持になるという。

 A子には、それなりの貯えもあり経済的な心配はないのだが、子ども達も独立して、これから夫婦二人で旅行したり、おいしい物を食べに行ったりする生活を 楽しみにしていたのに……と、また涙ぐむ。

 依頼者のB夫の場合は、逆の立場だ。

 長い単身赴任を終えて、妻子のいる家に戻り、これからは退職金もあることだし、妻と安楽な生活をしようと思っていたのに、家庭にはどうも自分の居場所がない、というのだ。

 子ども達は、妻と楽しそうに話しているが、B夫がついていけない話題ばかり。妻はパート、子ども達も仕事に出かけて、日中、B夫は一人で家にいても寂しいばかり。しまいには、妻と子ども達は外食して帰り、B夫には、コンビニで弁当でも買って食べてくれ、などと言う始末。

 ある時、テーブルの上に離婚届の用紙が置いてあり、「夫の欄に、署名・押印して下さい」と妻からのメモがあった。B夫は、怒りよりも、悲しみと空虚感で死にたくなった、と相談に来たのであった。

 私は、法律相談はするが、人生相談に応じられる見識も経験もないので、適切なアドヴァイスはできないが、少なくとも自分に離婚原因がないのに、いやいや離婚に応じる必要はない、とは言ってみても、何の解決にもならない。一応同居はしているので、円満調停を出すわけにもいかず、かりに出したとしても調停で円満に解決できるはずもないと思う。

 お金や健康の心配ではなく、心の問題の解決は難しいものだ。


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