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2011年1月20日(木曜日)

1月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 17時53分15秒

 家庭裁判所で離婚調停がまとまった瞬間、B子は人目もはばからず、ワーワー泣き出してしまい、裁判官も調停委員も「しばらく落ち着くまで、ここに居てもいいです」と言って席をはずしたが、B子はそれから10分以上もテーブルに突っ伏して代理人の私も、手のつけようも声のかけようもなかった。

 B子は、育児ノイローゼからメールにはまり、メールでやさしく慰めてくれた男性と会って一晩を共にした。夫にそれが見つかり、「しばらく実家に帰って頭を冷やせ」と言われて、子どもを置いて実家に戻った。その後、子どもに会いたくても夫は会わせてくれず、思い余って私の事務所を訪れたのであった。

 私は、早速、子どもの監護権者としてはB子がなるべきである、だから子どもをB子に引き渡してほしい、という請求を家庭裁判所に申し立てた。

 しかし、夫からは離婚の調停申立がされ、裁判官から子どもの親権者は父親ということにして、そのかわりできるだけたくさん子どもに面会できるように、また、B子は不貞したが慰藉料の支払いは免除してもらう、という内容での解決を勧められ、B子もそれに従ったのであった。

 B子は、たった1回の不貞で、自分の人生が狂ってしまったのを後悔してもし切らないという思いで、大泣きしたのであろうか。


2011年1月10日(月曜日)

1月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 17時50分59秒

 A男は、所持金がなく、ひもじさの余りコンビニでおにぎり1個を盗ってポケットに入れたところ、警備員に見つかって警察に突き出された。

 盗ったおにぎりは、すぐ返してコンビニに被害はなかったものの、起訴されて懲役1年の実刑の判決が言い渡された。本人は、不服で控訴し、私が国選弁護人になった。

 A男には前科があり、懲役3年執行猶予5年で現在執行猶予中であるため、今回は、執行猶予が取り消されて合計4年間も刑務所に行かねばならない。

 A男は、今回のおにぎり1個の窃盗なんて不起訴でもいいのに、せめて罰金刑なら執行猶予は取り消しにならないのに、と不服で控訴したのだ。

 A男の気持ちが分からないでもない。しかも、所持金がなくて、ひもじさの余りおにぎりを盗ったということに同情も禁じ得ない。しかし、記録を読んでみると、A男は、リウマチの持病があり、働けないので生活保護を受けている。生活保護で支給された金を、ほとんどパチンコと競馬につぎ込んで無一文になったのであった。A男の前科というのは強盗致傷で、前回やはりコンビニで物を盗ろうとして店員に見とがめられ、押し倒して逃げた。その時、店員が大ケガをしたという事件であった。そんな重大な罪を犯していながら、せっかく執行猶予になったのだから、少なくともその期間中は、法令遵守に努めなければならないのに、ギャンブルの誘惑に負け、また前と同じようにコンビニで物を盗ろうなんて許せないと警察・検察でも考え、起訴したのであろう。

 面会に行くと、A男は、開口一番「こんな所にいるのはもう嫌になった。リウマチもひどくなってしんどい。早く保釈の手続きを取って、出してほしい」と言う。私が、「保釈保証金を出してくれる身内とか友人とかいるの?」と聞くと、父親とか友人とか何人かの名前をあげ、連絡先も教えられたので、片端から電話をしてみたが、誰もA男のために力になってやろうという人はいない。

 世の中を甘く見すぎている。こんな人に更正の道はあるのだろうか。


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