2月10日
依頼者A子の離婚事件が解決してしばらくして、A子から息子に会ってくれないかという電話があった。どういう用件かよく理解できなかったが、とにかく会ってみた。
市内の公立高校二年の、体格も挨拶も立派な息子さんだった。彼曰く「親父は愛人を作って家を出てしまい、お袋はさんざん泣かされた。でも、先生に依頼して、愛人からも慰藉料を取り、親父ともまぁまぁ良い条件で離婚でき、お袋もやっと明るくなった。僕と妹も、親父からきちんと養育費が入るので安心して学校に行ける。これもひとえに、先生のおかげだとお袋は喜んでいる。僕は、今度の事件で、弁護士という仕事がよくわかった。僕も、是非弁護士になりたい。そのためにはどうすればよいか」という相談だった。
私は、もちろん大喜びでロースクールのこと、司法試験のこと、修習のことなどを話した。彼は、目を輝かせ、メモを取りながら熱心に聞いていた。
こんな息子を持ったら、母親もさぞ頼もしいことだろう。それに引きかえ、父親は、息子たちから尊敬もされず、「愛人を作って、母親を泣かせた男」という烙印を押され、いつか後悔するのではなかろうか。
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