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2007年2月10日(土曜日)

2月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 05時15分57秒

 A男が、別れた妻B子からの手紙というのを持って、憮然として事務所にやって来た。

 手紙には、「あなたと別れた後、C男と結婚して子どもも生まれた。出生届を出そうとしたら、あなたとの離婚届を出してから三〇〇日以内に生まれた子どもなので、あなたの子どもだという推定を受け、今の夫との間の子どもとしては戸籍の受付はできないと言われた。そこで、あなたから自分の子どもではないという申立を家庭裁判所に出してほしい」という内容が書かれてあった。

 A男の言うところによると、B子は去年の春頃から、しきりに「別れたい」と言い出した。A男は、結婚して一年も経っていないのに、B子が別れたいという理由がわからず、いろいろ問いただしたが、「性格が合わない」とか、「結婚生活がもっと違うものだと思っていた」とか抽象的なことばかりで、納得がいかなかった。しかし、B子は、実家に戻ってしまい、離婚の意思が硬いようだったので、子どももいなかったことだし、金銭のやりとりはなしに去年の四月に協議離婚したということである。

 その後、B子は、いわゆる待婚期間(女性は離婚届をした後六ヶ月間は再婚の届ができない)を待って、一〇月にC男との婚姻届をしたようだ。さらに、一二月には子どもが生まれたらしいということは、B子はA男に別れ話を出した去年の三月か四月頃にはC男と交際しており、もしかしたら、その頃もうC男の子を妊娠していたのかもしれない。B子は、そんなことはおくびにも出さずにA男に離婚を迫っていたのだ。

 民法には、離婚から三〇〇日以内に生まれた子どもは婚姻中の夫の子と推定するという規定がある。これを覆すには、元の夫が、自分の子ではないという申立をして、それが裁判所で認められなければならない。A男にその申立をしてほしいというB子からの手紙だったのだ。

 A男が憤るのはもっともなことだ。A男は、B子からの要請は受け入れず、かえってB子とC男に不貞の慰藉料を請求することにした。

 しばらくして、家庭裁判所からA男宛呼出状が届いた。B子から、子どもはA男の子ではないという調停申立がされたのだ。子どもは、C男の子の可能性が九九・九パーセントであるというDNA鑑定書もあり、かりにA男が調停に出頭しなくても、審判で子どもはA男の子ではないということは確定するであろう。

 また、そうでなくては、B子だけでなく、A男としても困るのだ。戸籍上A男の子どもであるということになると、A男は自分の子でもないのに養育の義務を負い、自分の財産が相続されてしまうのだ。C男の子として戸籍に届出され、B子とC男は、A男に慰藉料を支払う、というのが結局の落ち着きどころであろう。

 離婚後、三〇〇日以内に生まれた子どもは夫の子と推定される、という規定ではあるが、離婚直前まで夫婦関係があるなんてことは滅多にない。また、先に述べた待婚期間についての規定は、女性が離婚後すぐに新しい男と婚姻届をすると、生まれた子が、前の夫の子か新しい夫の子かわからないということもあるので、六ヶ月は待たねばならない、という立法理由である。

 今、科学の発達により子どもの父親が誰かということは、比較的簡単に、しかも、一〇〇パーセント近い精度で判明するのだ。民法の規定は、見直されてもいいのかもしれない。


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