4月20日
「タクシーに乗った客が料金を払わないで逃げようとしたので、運転手が追いかけ取り押さえようとしたところ、客はカッターナイフで切りつけて逃げた。運転手は手や腕などにケガをした」というニュースが報じられた。
たまたま、私が乗ったタクシーがその被害者の所属する会社のタクシーで、運転手が言うには、「会社からは『人を見て追いかけろ』と言われているけれど、見ただけて、その人がカッターナイフを持っているかどうかなんてわかったものじゃない。
近頃女性の客だって後から刃物つきつけて『金だせ』と脅すのがいるから、見かけだけで判断できない。乗り逃げされて料金が取れなかったら、運転手の負担になると会社から言われているから、たかだか、二,〇〇〇円位の無賃乗車だって、分割で二,〇〇〇円稼ぐのは大変だから、やっぱり危険承知で追いかけることになる」と嘆いていた。
また、「『青森まで』と言われて喜んで乗せて、無賃乗車されたらたまったものではない」とも言う。
会社からは長距離の場合は、それとなく払えそうな人かどうかを探れと言われているが、乗せた客に「お客さん、お金あるんですか」なんて聞いたら、「失礼な」と怒られるのが関の山だろう。かりに聞いて、「俺は会社の社長だ」と言われても、真偽を確かめるすべもない、かといって前払いも請求もできないと嘆く。
聞けば聞くほど、タクシーの運転手は大変なものだと同情したが、それでも空車のタクシーばかりが目につくのは、それだけ不況が深刻だということであろう。
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