6月10日
いま、ブラックバスやブルーギルといった外来魚が、日本古来の魚を食べて、日本古来の魚の危機が叫ばれている。
そこで、外来魚の駆除が行われているが、たいていは捕って捨てられると聞く。
ところが、これが結構おいしいという話を知人から聞き、一度食べてみたいと思っていたが、なかなか食べさせる店がない。やっと、ネットで調べて見つけたのが、芦ノ湖畔にある料理屋だった。
物好きに、わざわざ食べに行った。
ブラックバスのフライ、天ぷら、それを定食にしたり、そばやうどんにのせたり、なかにはカレーライスにのせて「ブラックバスカレー」というメニューもあった。私は天丼、夫はフライ定食を注文し、それぞれ分け合って食べたが、何と美味。臭さもないし、淡泊な味で、油っこくもない。強いて欠点をあげれば、身が締まっていないことか…。
フライや天ぷらでしか料理に出していないということは、刺身や煮付けには向かないのかもしれない。しかし、これを大量に捨てているとは、何ともったいない話ではないか。これから、もっと手軽にどこでも食べられればよいと思う。
そもそも、ブラックバスやブルーギルが繁殖した原因は、キャッチ・アンド・リリースだという。釣っても、まずいから捨てるのか、それとも、釣りを「食」とは結びつけない、単なる娯楽か趣味と考えて、持ち帰らずにリリースするのか。
以前、スコットランドからやって来た男性弁護士に、「趣味のスポーツは?」と聞いたら、「フィッシング」と答えが返ってきて、「え?釣りがスポーツ?」と思った。
しかし、彼の話では、フィッシングとは、岩や岸に立って荒海に釣り糸を遠くに投げ入れ、釣れたら波に抗って糸をたぐり寄せ、暴れる魚を針からはずすという、とても体力の要るスポーツだという。そして、釣った魚はリリースするスポーツだからという。
なるほど、私は、山菜採りも釣りもするが、とったからには食べる、食べないものはとらないということをモットーとしている。それが殺生をする者の礼儀だと思う。だから、キャッチ・アンド・リリースには反対だ。
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