9月20日
来年五月から始まる裁判員制度に向けて、取調べの可視化が進められている。
現在は、被疑者を取調べるのは密室で行われ、家族や友人はもちろん、弁護人も立ち会えない。密室で、警察は、いくら被疑者が無実を訴えても耳を貸さないどころか、大声で怒鳴ったり、ひどい時には暴力を振るって「お前が犯人だ」と追い詰めることもある。
何人もの捜査官に取り囲まれて、二〇日間も取調べを続けられ、耐え切れずに嘘の自白をしてしまう被疑者もいる。裁判で本当のことを言ったら聞いてもらえるだろうと思うのであろう。
しかし、取調室の中で、どんな取調べが行われたのか、裁判官には分からない。もちろん、警察も検察もひどい取調べなどをしていないと証言する。そうして警察や検察が作った嘘の自白調書が証拠となって、有罪とされるケースもある。
こうした現状を改めようと、平成一八年から取調べの可視化が検討され、刑事訴訟法も改定されることになる。
取調べの可視化とは、警察・検察が被疑者を取調べている様子を、ビデオやDVDに録画したり、取調べに弁護人が立ち会ったりすることである。
弁護士会では、「被疑者の取調に際しては、開始から終了までの全過程を録画・録音すべきだ」と主張しているのに対し、法務省・警察庁は、「取調べをすべて録画すると、被疑者は真実を正直に話さないので、事件の真相解明が困難になる」と反対している。
皆さんは、どう思われますか?
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