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2009年2月10日(火曜日)

2月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 00時06分58秒

 A子の姉B子は、県内でも腕が良いと評判の眼科医である。
 B子は、五年前まで母親と同居していたが、母親の「いつまで独り身でいるのかね。気が強いから結婚もできないと皆が言っているよ。少しは女らしくして、早く結婚相手を見つけなさい」
 という小言に猛烈に反発し、以後家を出てマンションで、一人暮らしをしている。

 その母が、網膜剥離を患った。

 A子は、早速B子に、母親をB子の勤務する病院に入院させて面倒をみてほしいと頼んだが、B子は、未だに母親を許す気にならず、頑として拒絶している。仕方なくA子は、母親を公立病院に入院させ、毎日見舞って、洗濯や身のまわりの世話をしている。

 母の網膜剥離はかなり進んでいて手術をしたが、予後は良くなく、ほとんど視力を失い、しかも、ボケの症状も現れてきて、日常生活もままならぬ状態で、病院を退院した後は、どこか施設を探して入所しなければならないかもしれない。

 A子は、思い余って、B子に対して、扶養義務を尽くしてほしいという調停申立を家庭裁判所に出した。

 B子の代理人弁護士が、家庭裁判所に出てきて、毎月金銭的な援助はするが、見舞ったり、施設を探したり、保証人になったりすることは一切お断りだという。

 家庭裁判所でも、金銭の給付以外のことは強制できない。

 A子は、困り果てて私の事務所に相談に来たが、名案はない。

 今ではすっかり気弱になって、A子に謝りたいと言って涙に暮れている母親が哀れである。


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